化粧品の開発時に行われる動物実験

日本でも、全ての化粧品に動物実験が法律で義務付けられているわけではありません。

化粧品の安全性保証は、企業が自己責任のもとに行うこととなっており、承認申請の仕組みはありません。

しかし、次のような場合にのみ、動物実験が要求されます。

  • 新しく開発したタール色素、紫外線防止剤、防腐剤を配合するとき
  • 配合量が規制されている成分について、もっと量をふやしたいとき など

また、規制上求められているもの以外に、企業などが独自に行う研究・開発のためにも動物が犠牲になっています。

どんな動物実験がされるの?

単回投与毒性試験反復投与毒性試験
生殖発生毒性試験皮膚一次刺激性試験
連続皮膚刺激性試験皮膚感作性試験
光毒性試験光感作性試験
眼刺激性試験遺伝毒性試験
吸収・分布・代謝・排泄など
眼刺激性試験

ウサギの片方の目に試験物質を点眼し、その刺激を観察。目を手足でこすらないよう保定器に拘束された状態で、96時間の経過をみます。ウサギは涙腺が細く、涙が出にくい特性から試験物質を角膜上に保持しやすく、また鳴き声をあげないために多く用いられています。ウサギが激痛を感じている様子がある場合は、直ちに殺処分されます。研究結果にバラつきが多く、また人間のまぶたや角膜、涙の量が異なるウサギでテストすることは信頼性に欠けると言われています。

皮膚感作性試験

皮膚に対して化学物質がアレルギーを引き起こすかどうかをはかる試験。試験物質を背中の皮膚に注射し、引き起こされる炎症を観察します。さらに「光感作用試験」では、皮膚への試験物質注射や塗布をした箇所に紫外線照射を数日間繰り返します。

単回投与毒性試験

化学物質の毒性をはかるため、あらかじめ絶食させておいた動物の口から強制的に試験物質を投与します。中毒症状を通常2週間観察し、実験後は生死に関わらずすべて解剖されます。


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